神奈川選手権(2022年4月2日, 3日) レポート

こんにちは。KUCC OBの田村です。

2020年卒のため、KUCCの現部員の方とはほとんど交流したことがないと思います。

OB会などが今後ありましたら積極的に出たいと思うので、その際はよろしくお願いします。


今回は、4月2日・3日に行われた神奈川選手権に参加したので、そのレポートを行います。

ちなみに、チェスの大会に出たのはかなり久しぶりです。

最後に出場したのが、立川チェスオープン(2020年2月8日, 9日)なので、なんと783日(!)ぶりの公式戦参加でした。

(Hikaru Nakamuraの822日ぶりClassical復帰を彷彿とさせますね!)

さて、Hikaru同様、筆者は良績を収めることができたのでしょうか?

神奈川選手権とは

全日本選手権の地方予選として行われる大会です。(今回が記念すべき第1回とのことでした!)

成績上位者は、全日本に出場する権利を獲得できます。


持ち時間は45分+1手30秒、計6ラウンドの公式戦です。

場所は産業貿易センター(日本大通り駅が最寄りです)で、筆者は片道2時間ほどかけて向かいました。(試合より移動の方がしんどかった。。。)


レベルとしては全日本ほど高くなく、初心者の方でも参加しやすい雰囲気でした。

 ↑ちなみに、主催者をはじめ慶應勢が異様に多く、半ばOB会のようなものでした 笑

総評

いきなりですが、本大会の総評に移ります。

結果は4/6ポイント(3勝1敗2ドロー)で、4位でした。

http://chess-results.com/tnr625447.aspx?lan=22&art=9&fed=JPN&snr=4


1Rで格下にドローを取られたのが響き、入賞とはなりませんでした。

個人的にも、かなり微妙な成績だと感じています。

ただ、盾はもらえませんでしたが、1~3位の方が全日本の権利を既に持っているとのことで、

なんと権利を手に入れることができました!

権利を手に入れるのは初めてだったので、その点では大会に出て良かったと感じました。


大会の運営も個人的には円滑だと感じましたし、それもあって盤上に集中でき、権利獲得につながったのかなと思います。

運営の方にはこの場を借りてお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。

一番助かるのが、盤と駒を自分で持って行ってセットアップしなくてよいところです。

 その分、運営の方が全部持ち運びしなくてはいけないので負担かけてもうしわけないですが。)


大会終了後は、横浜中華街でおいしい中華料理をいただきました。仲間との歓談ができるのも、大会に出る醍醐味の一つですね。


最後に、本大会で一番記憶に残っている、KUCCの後輩との試合を載せて締めくくりとしたいと思います。

ここまで読んでくださりありがとうございました。

R5 振り返り

Tamura, Hikaru(1843) - Takenouchi, Atsushi(1389)

1.d4 Nf6 2.c4 e6 3.g3 d5 4.Nf3

本局ではCatalanに命運を託します。1.e4と違い、勉強量の差を経験でカバーできると考えています。

(1.e4を指したかったのですが、相手がSicilian使いということを知り1.d4に変えました。

 Sicilian相手に勝つには、相当研究が必要です。)

4...Be7 5.Bg2 6.0-0 0-0 dxc4 7.Qc2 b5!?

やけに時間使って考えているなと思ったら、変化球が飛んできました。

(黒の7手目で一番多く指されているのは、7...a6です。その後は、8.a4や8.Qxc4などと続きます。)

ただ、悪い手ではなく7...a6と比べてsharpな試合展開になります。

8.Nfd2!?

既にデータベース上には存在しなくなりました。

黒のポーンチェーンを崩す8.a4が自然であり、実際一番popularです。ただ、実戦の8.Nfd2でも、8.a4以下に合流しそうです。

8...c6 9.a4 Nd5 10.axb5 cxb5 11.b3

11...cxb3 12.Nxb3

ここでは12.Qxb3もあったと思います。(後のNb4を避けることができる。)

ですが、Nc5やNa5を狙えて、d4をサポートしている12.Nxb3の方が勝ると思いました。

12...Qb6 13.e4 Nb4 14.Qe2 Bb7 15.Be3

黒クイーンを間接的ににらみます。黒としては、Nc6と出せないのが辛いところです。

15...a6 16.Nc3 Qd8 17.Rfd1 Nd7 18.Na5!

Nd7により黒のセンター支配が弱まった瞬間をついて、絶好の位置にナイトが潜り込みます。

ビショップをa8-h1 diagonalから逸らせば、g2のビショップが働いてきます。

18...Bc8 19.d5!

19.e5を指したくなりますが、19...Rb8で白の継続手が難しいです。

実戦の19.d5では、d1のルークの道を開き、d8のクイーンにプレッシャーをかけます。

19...exd5 20.exd5 Bd6 21.Ne4 Ne5

22.Nc6

Na5の時点で狙っていた手です。黒の陣地はなすすべもなく崩壊します。

22...Nbxc6 23.dxc6 Nc4 24.Nxd6 Nxe3 25.Qxe3

ここまで局面がさっぱりすると、黒はごまかしようがありません。

25...Qc7 26.Nxb5 axb5 27.Rxa8 Be6 28.Rxf8+ Kxf8 29.Qc5+ Kg8 30.Qxb5 1-0

白にはミスらしいミスがなく、快勝譜と言えると思います。

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